そう、夜勤で一番困ることは、おそらく昼夜逆転してしまうことでしょう。
日勤時は朝、太陽が昇るとともに身体を起こせばおそらく問題はないはず。
しかし、夜勤はそうはいきません!
この逆転した生活は、その人の日常だけでなく体内リズムまでもを狂わせてしまいます。
今回はそんな夜勤の昼夜逆転による弊害や解決方法などを見ていきましょう。
目次
夜勤で崩れる体内リズム
夜勤をしている方の多くが、体内リズムの乱れによる『睡眠障害』や『体調不良』に悩まされていることでしょう。
睡眠は人にとってとても大切なもの。
夜勤は人の体内時計を狂わせてしまうので、『睡眠障害』や『体調不良』になるのは当たり前なのです。
現れる症状は様々ですが、大きく分けて自律神経が乱れることによって引き起こされる症状やホルモンバランスが崩れることによって起こる症状、そして栄養素や脳内物質が作られにくくなることによって起こる症状の三つに分けることができます。
自律神経が乱れることによって起こる症状
症状は個人差があるため異なりますが、主に吐き気や頭痛、耳鳴りなどの症状や動悸や息切れ、便秘や下痢が挙げられます。
これらの症状は全て自律神経が乱れることによって起こる症状だと言われています。
そして自律神経が乱れる原因が睡眠不足なのです。
朝に太陽の光を浴びることで活性化されるホルモン『メラトニン』。
このホルモンが活発になることで、夜眠れるようになります。
しかし夜勤で働いている方は、夜に活動することになるので、自律神経が乱れやすくかつ『メラトニン』の働きが抑制されてしまうのです。
すると眠れなくなり、結果的に体調を崩すことに繋がってしまうのです。
ホルモンバランスの乱れによる症状
続いて多い症状がホルモンバランスの乱れによる症状。
こちらの症状は、主に女性の方が気にされる症状が多いのが特徴的ですね。
生理痛や生理不順、肌荒れ、髪質の変化などが挙げられます。
そしてホルモンバランスの乱れは感情にも大きな変化を与えると言われており、感情の起伏が激しくなることがあります。
栄養素、脳内物質が作られにくい
夜勤をしている方は、食事の時間がバラバラになりがちです。
それにより栄養素が偏るだけでなく、栄養素自体も作られにくくなる傾向にあります。
日光を浴びることによって作られるものは、『ビタミンⅮ』と『セロトニン』。
このビタミンやホルモンは免疫力や精神安定などに作用する働きがあります。
つまり不足したり活性化されない場合は、風邪を引きやすくなったり、イライラしやすくなるなどの症状が顕著に現れてしまいます。
そして一番の問題は、イライラや不安感がやがて鬱症状に繋がる可能性がある点ですね。
病気になる可能性
では、次に病気になるリスクはどうなるのかを見ていきましょう。
主に前立腺がんや乳がんなどの一部のがんのリスクが上がりやすいとも言われています。
食生活も変化しますので胃腸の調子が悪くなったり、肥満になりやすかったり。
そして『高血圧』や『高脂血症』のリスクもあるかもしれません。
心臓や脳にもいい影響を与えるわけではないので、『心筋梗塞』や『脳卒中』も可能性の一つに入るかもしれません。
なので、夜勤は早死にする仕事だと言われているのです。
早死しないためにできること
夜勤が早死の原因になるのならば、それを回避する方法を知りたくなりますよね?
夜勤明けはとにかく身体が辛い。
それにより「夜勤明けはたくさん眠ってしまう」という方がいたり「夜勤後は体調を崩しやすい」という方がいたり。
症状には個人差があるでしょう。
中には夜勤明けでも仮眠を取らず睡眠リズムを崩さないようにしている方もいるそうですが、やはり少しでも眠った方が身体には良いでしょう。
そこでおススメな仮眠方法が、二時間睡眠です。
睡眠には深い眠りの『ノンレム睡眠』と浅い眠りの『レム睡眠』があります。
この二つの睡眠の大きな違いは、夢を『見る』か『見ない』かです。
二時間の仮眠を取った場合、この二つの睡眠がバランスよく取れるので身体に最も良いとされています。
まとめ
夜勤をされている方は、いろいろなお悩みを抱えていらっしゃる方が多いです。
睡眠時間が乱れることで、自律神経も乱れてしまい『睡眠障害』だけでなく『うつ病』になってしまう方も少なくありません。
中には睡眠薬などを使って無理に眠ろうとする方もいらっしゃいますが、一度薬に頼ってしまうとそれ無しではいられなくなり悪循環になりかねません。
ですので、できる限り薬には頼らないことをおすすめします。
今の季節ですと身体を温めてあげたり、少し運動をして代謝を上げてあげるだけでも質の良い睡眠を取れる可能性もあります。
無理なく、できる範囲で頑張ってみてくださいね。